RSウイルス感染症とは(2016年8月掲載)

名古屋市立東部医療センターでは、千種ホームニュースに「紙上市民健康講座」を連載しています。
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RSウイルス感染症とは

 RSウイルス感染症とは、RSウイルスによる呼吸器感染症です。毎年、冬に最も流行し、生後1歳までに半数以上が、2歳までにほぼ100%の児が少なくとも1度はRSウイルスに感染するとされ、その後も一生、再感染を繰り返します。初めて感染し発症した場合は重症化しやすい傾向にあり、乳幼児は特に注意が必要です。

 感染後4~6日の潜伏期ののち、鼻汁、咳、発熱などの上気道症状が現れます。約3割の人はこのあと炎症が下気道まで波及して、気管支炎や細気管支炎を発症し、咳の増強、喘鳴(ぜいめい)(ゼイゼイする)、多呼吸などが現れてきます。全体の約1~3%が重症化し、入院治療を受けると言われています。通常は数日~1週間で軽快します。

 治療は対症療法が主体になります。発熱に対しては冷却や解熱剤を使い、喘鳴を伴う呼吸器症状に対しては鎮咳去痰薬などを使います。脱水状態にならないように、水分補給に努めます。

 RSウイルス感染症は、保育所など施設内での流行や家族内感染も高い率で起きます。飛沫や接触により感染しますので、患者さんの気道分泌物の付着した物の扱いに注意し、手洗いやうがいを心掛けてください。

名古屋市立東部医療センター
第二小児科部長
 森川 治子

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