第16回「鼻の病気について」

名古屋市立東部医療センター 市民健康講座

鼻の病気について(花粉症を中心に)

開催日:平成18年1月18日(水曜日)
演者:耳鼻咽喉科部長 間宮 紳一郎

花粉症のイラスト鼻は呼吸路の入り口であり、鼻から入った空気は加温・加湿・除塵され肺まで到達します。鼻の調子が悪いと鼻水、鼻詰まり、匂いがわからないなどの症状が起こります。今回、下記の3つの鼻の病気をとりあげてお話ししました。

鼻出血

鼻の中には比較的前の方に毛細血管が密集している部分があり、多くの鼻出血はそこからのものです。この場合は止血しやすくあまり心配はないのですが、それでも止まりにくい場合や鼻の奥の方の血管からの出血の場合は病院での止血処置が必要なことがあります。何十分間も止血しない場合や、頻繁に鼻出血を繰り返している場合は一度耳鼻咽喉科を受診されることをお勧めします。

慢性副鼻腔炎(蓄膿症)

副鼻腔炎に対する治療は近年変化してきており、手術法は鼻内副鼻腔手術が主流となっています。また薬物療法もマクロライド系抗菌薬が慢性副鼻腔炎に有効であることが報告されており、これらの薬物療法と手術療法を組み合わせて治療が行なわれることが多くなっています。

アレルギー性鼻炎(花粉症)

アレルギー性鼻炎は原因物質(アレルゲン)を鼻から吸入した結果起こる鼻のアレルギー反応で、花粉アレルギーによる鼻および眼、皮膚などの症状群を総称して「花粉症」といいます。また花粉以外にもダニ、家塵、ペットのフケなどがアレルゲンとなる事があります。

アレルギー性鼻炎の治療では、アレルゲンを回避することが最も重要です。花粉症の場合は、植物により花粉飛散時期(スギ・ヒノキであれば2月中旬から4月下旬ごろまで)がわかっていますので、時期に応じて十分な対策が必要となります。

またダニ、家塵、ペットのフケなどが原因の場合は一年中何らかの対策が必要となります。基本的にはアレルゲンに接触しない、室内にアレルゲンを持ち込まない、室内のアレルゲンを取り除くことが必要です。

花粉症では外出時のマスク、メガネはもちろん、花粉を家の中に入れないようにすることが重要です。花粉情報なども参考になるでしょう。アレルゲンによらず、室内の掃除は重要です。特に居間や寝室などを重点的に、週2回以上、掃除機をかけたり拭き掃除をするとよいとされています。

治療は現在では薬物療法が主体ですが、その場合もアレルゲン回避の努力がまず前提となります。鼻の病気は生命に直接かかわることは少ないですが、生活の質を低下させます。鼻の調子が悪くお困りの方は耳鼻咽喉科医にご相談下さい。

[このページの先頭へ]